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東京大学法科大学院で行った『上級商法(M&A)』のエッセンスをもとに、会社経営者やビジネスマンに必要なM&Aに関する各論点をわかりやすく説きほぐし、M&A法務の第一人者によって東京大学法科大学院の授業を再現する。
主要目次
まえがき
第1話 どうしたら正義を語ることができるのか
◇ミネルバのふくろうと法律学
◇なぜ嘘をついてはならないのか
◇規則帰結主義のロジック
◇ 「法と経済学」の登場
◇富の最大化の問題点
第2話 企業経営の目的は何か
◇不毛地帯の謎
◇株主価値の最大化
◇所有と経営の分離
◇株主価値最大化原理の意義とその限界
◇株主価値最大化原理の修正
第2話 補論 日本的企業観について
◇日本人が求める「正しい」企業のあり方
◇財閥の解体と傾斜生産方式の導入
◇マルキシズムの脅威
◇集合体コスモスとしてのカイシャ
◇はえぬき経営者が多数を占める取締役会
◇日本経済再生のために
第3話 投資政策と配当政策
◇配当をめぐる奇妙な問答
◇株主価値の再定義
◇あるべき投資政策
◇あるべき配当政策
◇株価純資産倍率で見た日本企業の効率性
◇資金管理政策の問題
◇他社株投資の問題
第4話 経営の多角化
◇分散投資理論
◇コングロマリット・ディスカウント
◇多角化を求める経営者
◇多角化を求める株主
◇スピン・オフ
第5話 株主有限責任制度の罠
◇企業再建交渉
◇モジリアニ・ミラー定理
◇タックス・シールドの発生
◇倒産リスクの発生
◇株式のオプション価値
◇負債額の上昇に伴う総資産価値の構成の変化
◇負債比率が高い企業の経営目的
◇デット・エクイティ・スワップ
第6話 M&Aの最大受益者は誰か
◇M&Aは怪しげな取引か
◇シナジー効果
◇経営改善効果
◇富の移転
◇イベント・スタディ
◇ウィリアムズ法の制定
◇M&Aの成果にフリーライドする対象会社株主
第7話 M&Aの諸技法(その1)─スクイーズ・アウトとロング・フォーム・マージャー
◇スクイーズ・アウト
◇スクイーズ・アウトの問題点
◇レバレッジド・バイ・アウト
◇レバレッジド・バイ・アウトの問題点
◇ロング・フォーム・マージャー
◇ロング・フォーム・マージャーの問題点
◇株式買取請求権の罠
第8話 M&Aの諸技法(その2)─買収対価の選択と支配株主がいる企業のM&A
◇買収対価の選択
◇成長企業の買収戦略
◇イクスチェンジ・オファー実施上の問題点
◇支配株主がいる企業の買収
◇マーケット・ルールの帰結
◇機会均等ルールの帰結
◇機会均等ルールの問題点
◇マーケット・ルールの問題点
第9話 敵対的買収を飼い慣らす社会へ
◇ Pickens 事件の思い出
◇敵対的買収の馴致に成功した米国社会
◇敵対的買収の意義と問題点
◇強圧的な買収
◇誰が強圧性を判定するのか
◇買収防衛策の実務と判例法
第10話 企業の公共性とステーク・ホルダーの擁護
◇企業の公共性とは何か
◇誰が公共性に関する判断を下すのか
◇新しい統治システム
◇ホールド・アップ問題
◇P>R現象の発生原因
◇対象会社の経営者は自力でステーク・ホルダーを擁護できる
◇おわりに
コラム一覧
不毛地帯の主人公 自己株式取得制度 株式持合いと自社株買い 期待収益率とボラティリィティ 替え歌で覚える会社法⑴
替え歌で覚える会社法⑵ 替え歌で覚える会社法⑶ 替え歌で覚える会社法⑷
参照文献
索引