会社法の正義


会社法の正義

草野 耕一 著


A5判並製/220頁
ISBN:978-4-7857-1941-8

定価:2,860円 (本体2,600円+税)

発売日:2011年12月

詳細

東京大学法科大学院で行った『上級商法(M&A)』のエッセンスをもとに、会社経営者やビジネスマンに必要なM&Aに関する各論点をわかりやすく説きほぐし、M&A法務の第一人者によって東京大学法科大学院の授業を再現する。

主要目次

まえがき
第1話 どうしたら正義を語ることができるのか
   ◇ミネルバのふくろうと法律学
   ◇なぜ嘘をついてはならないのか
   ◇規則帰結主義のロジック
   ◇ 「法と経済学」の登場
   ◇富の最大化の問題点
第2話 企業経営の目的は何か
   ◇不毛地帯の謎
   ◇株主価値の最大化
   ◇所有と経営の分離
   ◇株主価値最大化原理の意義とその限界
   ◇株主価値最大化原理の修正
第2話 補論 日本的企業観について
   ◇日本人が求める「正しい」企業のあり方
   ◇財閥の解体と傾斜生産方式の導入
   ◇マルキシズムの脅威
   ◇集合体コスモスとしてのカイシャ
   ◇はえぬき経営者が多数を占める取締役会
   ◇日本経済再生のために
第3話 投資政策と配当政策
   ◇配当をめぐる奇妙な問答
   ◇株主価値の再定義
   ◇あるべき投資政策
   ◇あるべき配当政策
   ◇株価純資産倍率で見た日本企業の効率性
   ◇資金管理政策の問題
   ◇他社株投資の問題
第4話 経営の多角化
   ◇分散投資理論
   ◇コングロマリット・ディスカウント
   ◇多角化を求める経営者
   ◇多角化を求める株主
   ◇スピン・オフ
第5話 株主有限責任制度の罠
   ◇企業再建交渉
   ◇モジリアニ・ミラー定理
   ◇タックス・シールドの発生
   ◇倒産リスクの発生
   ◇株式のオプション価値
   ◇負債額の上昇に伴う総資産価値の構成の変化
   ◇負債比率が高い企業の経営目的
   ◇デット・エクイティ・スワップ
第6話 M&Aの最大受益者は誰か
   ◇M&Aは怪しげな取引か
   ◇シナジー効果
   ◇経営改善効果
   ◇富の移転
   ◇イベント・スタディ
   ◇ウィリアムズ法の制定
   ◇M&Aの成果にフリーライドする対象会社株主
第7話 M&Aの諸技法(その1)─スクイーズ・アウトとロング・フォーム・マージャー
   ◇スクイーズ・アウト
   ◇スクイーズ・アウトの問題点
   ◇レバレッジド・バイ・アウト
   ◇レバレッジド・バイ・アウトの問題点
   ◇ロング・フォーム・マージャー
   ◇ロング・フォーム・マージャーの問題点
   ◇株式買取請求権の罠
第8話 M&Aの諸技法(その2)─買収対価の選択と支配株主がいる企業のM&A
   ◇買収対価の選択
   ◇成長企業の買収戦略
   ◇イクスチェンジ・オファー実施上の問題点
   ◇支配株主がいる企業の買収
   ◇マーケット・ルールの帰結
   ◇機会均等ルールの帰結
   ◇機会均等ルールの問題点
   ◇マーケット・ルールの問題点
第9話 敵対的買収を飼い慣らす社会へ
   ◇ Pickens 事件の思い出
   ◇敵対的買収の馴致に成功した米国社会
   ◇敵対的買収の意義と問題点
   ◇強圧的な買収
   ◇誰が強圧性を判定するのか
   ◇買収防衛策の実務と判例法
第10話 企業の公共性とステーク・ホルダーの擁護
   ◇企業の公共性とは何か
   ◇誰が公共性に関する判断を下すのか
   ◇新しい統治システム
   ◇ホールド・アップ問題
   ◇P>R現象の発生原因
   ◇対象会社の経営者は自力でステーク・ホルダーを擁護できる
   ◇おわりに
コラム一覧
 不毛地帯の主人公  自己株式取得制度  株式持合いと自社株買い  期待収益率とボラティリィティ  替え歌で覚える会社法⑴
 替え歌で覚える会社法⑵  替え歌で覚える会社法⑶  替え歌で覚える会社法⑷
参照文献
索引  

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