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民事再生法の実証的研究
山本 和彦・山本 研 編
民事再生研究会 著
A5判上製/404頁
ISBN:978-4-7857-2174-9
定価:7,150円 (本体6,500円+税)
発売日:2014年03月
在庫:在庫僅少
詳細
民事再生法は、2000年の施行以来10年余が経過し、いまや事業再生の有力な選択肢の一つとなっているが、他方で再生手続の制度や運用ついて問題点も指摘されている。そのようななか、中堅・若手の倒産法・会社法の研究者が中心となって、民事再生法の理論的検討を行う際の前提としての実務の全体像を把握するための実情調査が行われた。本書は、その実情調査の結果と今後の立法論を踏まえた現状の評価・批判を行い、さらには今後の立法論のための基礎資料を提供しようというもの。事業再生に関わる研究者のみならず実務家も必読の意欲作。
主要目次
第1章 実態調査の概要─【山本 研・近藤隆司・畑 宏樹】
Ⅰ 実態調査の内容と方法
Ⅱ 調査結果の概要
第2章 再生手続に要する期間─再生手続開始の申立てから再生計画の認可まで─【畑 宏樹・近藤隆司】
Ⅰ はじめに
Ⅱ 申立てから開始決定まで
Ⅲ 開始決定から再生計画の認可まで
Ⅳ 申立てから再生計画の認可まで
第3章 再生債務者─実証データから読み解く再生手続の利用者像─【山本 研】
Ⅰ 基本データ─再生手続における再生債務者像
Ⅱ 比較分析─地域間比較・時期における比較
Ⅲ 和議手続における手続利用者(和議債務者)との比較
Ⅳ 小括
第4章 再生手続の機関・費用─実証データからみえる手続機関の役割─【上江洲純子】
Ⅰ はじめに
Ⅱ 監督委員
Ⅲ 調査委員・保全管理人・管財人
Ⅳ 手続費用
Ⅴ おわりに
第5章 再生手続の申立て・保全措置・手続の開始─保全措置の利用状況を中心に─【近藤隆司・金 春】
Ⅰ はじめに
Ⅱ 再生手続の申立て
Ⅲ 保全措置
Ⅳ 取下げ
Ⅴ 手続の開始
第6章 再生手続における財産評定・情報提供─【森 まどか・藤本利一】
Ⅰ はじめに
Ⅱ 財産評定
Ⅲ 情報提供─債権者説明会
Ⅳ 結び
第7章 再生計画案の提出・決議・認可─【名津井吉裕】
Ⅰ はじめに
Ⅱ 再生計画案の提出
Ⅲ 再生計画案の提出後
Ⅳ 再生計画案の決議・認可
Ⅴ おわりに
第8章 再生手続における倒産処理スキーム─【高田賢治】
Ⅰ はじめに
Ⅱ 調査項目の意義と該当状況
Ⅲ 倒産処理スキームの類型化
Ⅳ 倒産処理スキームの比較
Ⅴ 和議との比較
第9章 再生計画案の内容─再生債権の弁済期間および弁済率に関する計量分析─【杉本和士】
Ⅰ はじめに
Ⅱ 弁済期間・据置期間
Ⅲ 弁済率
Ⅳ 弁済期間と弁済率との相関関係
Ⅴ 結びに代えて
第10章 共益債権・少額債権・債権の劣後化等─【杉本純子】
Ⅰ はじめに
Ⅱ 共益債権
Ⅲ 少額債権
Ⅳ 債権の劣後化
Ⅴ リース料債権
Ⅵ 和議手続との比較
第11章 再生手続における別除権の処遇─【倉部真由美・山本 研】
Ⅰ はじめに
Ⅱ 記録にみる別除権の存否と内容
Ⅲ 別除権協定
Ⅳ 担保権実行中止命令と担保権消滅請求
Ⅴ リース料債権
Ⅵ むすびに代えて
第12章 再生手続における株主と役員─【田中 亘】
Ⅰ はじめに
Ⅱ 再生債務者の組織形態および株主構成
Ⅲ 再生手続において株主はその地位を維持するか(株主の地位の変動の有無)
Ⅳ 代表者その他の役員の地位
Ⅴ おわりに
第13章 再生手続における事業譲渡、会社の分割・合併─【河崎祐子】
Ⅰ はじめに
Ⅱ 事業譲渡
Ⅲ 会社の分割・合併
Ⅳ おわりに
第14章 再生計画の履行と手続の終了─【藤本利一・木川裕一郎】
Ⅰ はじめに
Ⅱ 再生計画の履行
Ⅲ 終了形態と個別事件の分析
Ⅳ おわりに
終章 調査結果の総括的感想および各地裁の特徴─【山本和彦・山本 研・藤本利一・河崎祐子・上江洲純子】
Ⅰ 調査結果の総括的感想
Ⅱ 各地裁の特徴
座談会 「民事再生法の実証的研究」を踏まえて─実務の視点、理論からの疑問─【岡 正晶・近藤隆司・中井康之・
藤本利一・山本 研・山本和彦】
Ⅰ 本座談会の趣旨
Ⅱ 本研究の概要
Ⅲ 再生手続の全般的状況
Ⅳ 再生債務者
Ⅴ 再生手続の期間
Ⅵ 保全措置
Ⅶ 再生手続における財産評定・情報提供
Ⅷ 再生計画案の提出・決議・認可
Ⅸ 再生手続における倒産処理スキーム
Ⅹ 再生計画案の内容─弁済率:和議との比較
Ⅺ 再生手続における別除権の処遇
Ⅻ 再生会社における株主・役員
XⅢ 再生計画の履行確保
ⅩⅣ おわりに
資料編
執筆者一覧
事項索引