集団的消費者利益の実現と法の役割


集団的消費者利益の実現と法の役割

千葉 恵美子・長谷部 由起子・鈴木 蔣文 編


A5判上製/608頁
ISBN:978-4-7857-2189-3

定価:11,000円 (本体10,000円+税)

発売日:2014年04月

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簡易・迅速に消費者被害の回復を図ることを可能とする2段階型の訴訟制度である「消費者裁判手続特例法」が2013年12月に成立・公布されたことを受け、消費者取引引に限定して、同特例法に基づいて新たに導入された集団的消費者利益を実現するための法システムのあり方を、さまざまな法分野を専門とする研究者グループが学際的・論理的に解明し提供しようとした意欲作。

主要目次

第1部 集団的利益の類型論からみた救済制度の展開
 1 集団的消費者利益の実現を巡る研究序説試論─【千葉恵美子】
 2 集団的消費者利益の実現を巡る民事実体法上の観点からの試論─【岡本裕樹】
 3 集団的消費者利益の実現を巡る民事実体法上の観点からの試論(続)─【岡本裕樹】
 4 集団的消費者利益の実現と行政法の役割─不法行為法との役割分担を中心として─【原田大樹】
 5 契約の内容規制の局面における私法規範の保護目的と消費者利益の実現手段─【丸山絵美子】
 6 独占禁止法による集団的消費者利益の保護─【林 秀弥】
 7 表示規制における保護法益と民事救済措置─【鈴木將文】
 8 消費者取引における情報力の格差と法規制─消費者法と市場秩序法の相互関係に着目して─【千葉恵美子】
 9 集団的消費者利益に関する基礎的視点─利益・帰属・役割分担─【吉田克己】
 10 集団的消費者利益とその実現主体・実現手法─行政法学の観点から─【山本隆司】
 11 消費者取引と優越的地位の濫用規制─搾取規制と独占禁止法─【林 秀弥】
 12 不当条項規制における裁判官の役割に関する一考察─フランス法における議論─【大澤 彩】
 13 適格消費者団体による包括的差止請求・条項改訂請求の可否
  ─差止請求権の請求内容に関する序論的考察をも兼ねて─【根本尚徳】
第2部 集団的消費者被害救済制度の諸相
 1 消費者の権利保護のための集合訴訟─訴訟対象から見た集合手続─【酒井 一】
 2 消費者団体による訴訟と執行を巡る諸問題─【渡部美由紀】
 3 消費者団体による訴訟と訴訟法上の問題点─訴訟物と既判力の客観的範囲を中心に─【町村泰貴】
 4 消費者裁判手続特例法に基づく請求・審理・裁判等に関する手続上の諸問題─【笠井正俊】
 5 消費者裁判手続特例法の当事者適格の観点からの分析─【八田卓也】
 6 集団的消費者利益の実現における司法と行政─民事訴訟法学からみた役割分担─【長谷部由起子】
 7 集団的消費者被害救済の国際的側面─抵触法的考察─【横溝 大】
 8 欧州における集団的救済手続の状況─オランダWCAM手続と渉外関係事件を巡って─【柴崎 暁・丸山千賀子】
第3部 諸法からみた学際的検討
 1 消費者法と公私協働─【宮澤俊昭】
 2 行動経済学と競争法─【林 秀弥】
 3 景品表示法における消費者被害の事前防止について─表示規制を中心として─【向田直範】
 4 適合性評価の消費者保護機能─【原田大樹】
 5 税は自ら助くる消費者を助く?─投資家の受領した損害賠償課税を中心として─【髙橋祐介】
 6 集団的消費者被害に対する刑事法の意義と限界─【佐久間修】
 7 消費者被害の救済と刑事法の役割─【宮木康博】
事項索引

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