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- 契約規範の法学的構造
詳細
古典的概念構成から、新しい概念構成へと転換期にある契約法
契約法の新しい概念構成の特徴は、一言でいえば、当初契約意思からの「解放」である。それは、①“当初”契約意思からの解放であると同時に、②当初契約“意思”からの解放である。本書は、著者がこれまで発表してきた論攷のうち、主として②に関わるものをまとめたものである。
主要目次
序
第1節 意思主義の現在
第2節 契約規範論のための方法的諸概念の整理
第3節 本書の構成と行論
第1部 支援された自律
第1章 〈支援と自律〉というアポリア
第2章 独禁法による民法の〈支援〉
再考録1 「支援された自律」を規範的理念とすべきか
再考録2 「支援された自律」と法典化
再考録3 特異的市場と現代私法
再考録4 取引の悪性論の法律行為無効一般への拡張
第2部 契約責任と当初契約意思
第1章 「契約の修正」としての代金減額
第2章 解除と「契約目的」
再考録5 「契約の修正」と代金減額権
再考録6 債権法改正と代金減額権
再考録7 債権法改正と解除における「契約目的」の概念
第3部 「契約規範の形態原理」
第1章 ラーレンツの手品
第2章 Pimontの「契約のエコノミー」論
第3章 フランスにおける「契約のエコノミー」論の展開
再考録8 ラーレンツと契約類型概念
再考録9 「契約の修正」と「契約のエコノミー」
再考録10 「契約のエコノミー」と「契約の法性決定」
おわりに