現代独仏民事責任法の諸相


現代独仏民事責任法の諸相

中原 太郎 編著


A5判上製/592頁
ISBN:978-4-7857-2780-2

定価:12,100円 (本体11,000円+税)

発売日:2020年03月

在庫:在庫僅少

詳細

気鋭の研究者らが民事責任法の現状とこれからの姿を検討した研究書

民事責任法をめぐるドイツ法・フランス法の議論について多角的に分析・検討を行い、それぞれの現在の姿はどのようなものかを明らかにする。それらの比較法研究を通じて、日本における民事責任法学のこれからのあるべき姿を探る。

中原 太郎 東京大学大学院法学政治学研究科准教授

主要目次

第Ⅰ部 論 考
 第1章 「機会の喪失」論の比較法的位相   〔中原太郎〕
 第2章 2つのcohérence 論からみるフランス不法行為法―保険と刑事責任との狭間で  〔 大澤逸平〕
 第3章 フランス民事責任法における損害軽減義務をめぐる議論の動向   〔 荻野奈緒〕
 第4章 フランス法上のいわゆる「不安損害」について―携帯電話基地局訴訟とアスベスト訴訟とを例に     〔齋藤哲志〕
 第5章 ドイツにおける衡平責任(Billigkeitshaftung)―責任無能力者による加害行為への法的対応    〔 田中 洋〕
 第6章 「家族の責任」に関する覚書   〔長野史寛〕
 第7章 民事責任能力の意義に関する基礎的・比較法的考察―ドイツの学説による議論を手がかりとして    〔根本尚徳〕
 第8章 ドイツ不法行為法の構造と体系に関する近時の議論  〔山本周平〕
 第9章 フランスにおける競争法と不法行為法―損害の捉え方の変容とその課題 〔酒巻修也〕
 第10章 フランス不法行為法における一般損害概念論の展開―損害概念区分論を中心に  〔住田守道〕

第Ⅱ部 講 演
 第1章 不法行為責任と契約責任の関係   〔パトリス・ジュルダン/荻野奈緒〔訳〕〕
 第2章 フランス人身侵害賠償法   〔アンヌ・ゲガン=レキュイエ/荻野奈緒〔訳〕〕
 第3章 私法における利益の吐出し―現状の確認と将来の展望   〔 アンドレ・ヤンゼン/根本尚徳〔訳〕〕
 第4章 21 世紀におけるドイツ民法の領域にとっての比較法の意義  〔 アンドレ・ヤンゼン/田中洋=山本周平〔訳〕〕
 第5章 フランス民事責任法改正へのもう一つの視線―その関与者およびプロセスが改正の性質および内容に及ぼす影響  〔ジャン=セバスティアン・ボルゲッティ/大澤逸平〔訳〕〕
 第6章 今日のフランスにおける比較法的考察の妥当性  〔ジャン=セバスティアン・ボルゲッティ/大澤逸平〔訳〕〕
 第7章 人身損害《法》は存在するか?  〔オリヴィエ・グー/住田守道〔訳〕〕
 第8章 ドイツ法の観点から見たフランスおよびベルギーの民事責任法改正  〔パスカル・アンセル/中原太郎〔訳〕〕  

 〈資料 1〉 「民事責任改正案―2017年3月」(フランス司法省・2017年3 月13 日)  
 〈資料2〉 「新民法典に契約外責任に関する規定を挿入する法律準備草案」(ベルギー責任法改正委員会・2017 年9 月30 日)

 第9章 ヨーロッパ不法行為法の平準化   〔シュテファン・ローレンツ/長野史寛〔訳〕〕

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