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中国電子商取引法の研究
池田 眞朗・朱 大明・金 安妮 編著
A5判上製/256頁
ISBN:978-4-7857-2966-0
定価:6,050円 (本体5,500円+税)
発売日:2022年05月
在庫:在庫あり
詳細
インターネット取引の総合法である中国電子商取引法の全容を解明
本書は、日中の有力研究者が中国電子商取引法の全容を解説するとともに、デジタルプラットフォーム企業の法的義務、モバイル決済、シェアリングサービスなどの最新の問題を検討し、さらに消費者・企業双方のデータ保護や、デジタルデータの越境移転の問題をも扱った、日本法の研究にも裨益する最先端の研究書である。
池田 眞朗 武蔵野大学大学院 法学研究科研究科長、慶應義塾大学名誉教授
朱 大明 東京大学大学院 法学政治学研究科特任教授
金 安妮 武蔵野大学 法学部准教授
主要目次
はしがき 〔池田 眞朗〕
第1章 中国電子商取引法研究の意義―本書の解題を兼ねて 〔池田 眞朗〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 経済産業省『電子商取引に関する準則』について
Ⅲ ハードローかソフトローか―私見の行動立法学の観点も加えて
Ⅳ 中国法研究拠点の形成
Ⅴ 日本側(武蔵野大学法学研究所中国研究部門)の研究活動
Ⅵ 中国側への論文執筆依頼
Ⅶ 執筆陣容の完成
Ⅷ 結びに代えて―中国電子商取引法研究の意義
第2章 中国電子商取引法の立法過程 〔金 安妮〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 第一草案―電子商取引法(草案)
Ⅲ 第二草案―電子商取引法(草案二次審議稿)
Ⅳ 第三草案―電子商取引法(草案三次審議稿)
Ⅴ 第四草案―電子商取引法(草案四次審議稿)
Ⅵ 最終草案―電子商取引法(草案建議表決稿)
Ⅶ 電子商取引法の特徴―消費者保護の観点から
Ⅷ おわりに―日本法への示唆として
第3章 中国電子商取引法の日中対訳(仮訳) 〔金 安妮〕
第4章 電子商取引経営者の義務と責任 〔銭 玉林 翻訳・金 安妮 監訳・朱 大明〕
Ⅰ 電子商取引経営者とは
Ⅱ 電子商取引経営者の法定義務
Ⅲ 電子商取引経営者の法的責任
Ⅳ おわりに
第5章 電子商取引における定型約款の法的問題 〔趙 万一 翻訳・金 安妮 監訳・朱 大明〕
Ⅰ 中国電子商取引法の立法過程
Ⅱ 中国電子商取引法の基本方針と主な特徴
Ⅲ 電子商取引における定型約款に関する法律
第6章 電子商取引プラットフォーム経営者の個人情報保護義務 〔沈 朝暉 翻訳・金 安妮 監訳・朱 大明〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 電子商取引法の問題点―消費者の個人情報保護
Ⅲ 民法を中心とする個人情報保護の法体系
Ⅳ 電子商取引プラットフォーム経営者による消費者個人情報の保護に関する民法を中心とする法体系の問題点
Ⅴ 信託法による規律の可能性―情報受託者としての電子商取引プラットフォーム経営者
Ⅵ おわりに
第7章 企業データ権益に対する私法上の保護 〔葛 偉軍 翻訳・金 安妮 監訳・朱 大明〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 問題の所在
Ⅲ 企業データの性質および法的保護をめぐる議論の現状
Ⅳ 企業データ権益の保護方法に関する諸外国の立法状況
Ⅴ 企業データの法的性質と具体的な保護制度のあり方
第8章 「二者択一行為」に関する法的分析―独占禁止法の観点から 〔焦 海涛 翻訳・金 安妮 監訳・朱 大明〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 二者択一行為の実施態様
Ⅲ 市場支配的地位の濫用としての二者択一行為
Ⅳ 独占協定による二者択一行為
Ⅴ 独占禁止法による二者択一行為の分析方法
Ⅵ おわりに
第9章 デジタルプラットフォームと企業結合規制 〔陳 宇〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 中国独禁法における企業結合の届出・審査
Ⅲ VIEスキームについて
Ⅳ デジタルプラットフォームに関する企業結合規制
第10章 中国におけるデジタルデータ越境移転の規制 〔朱 大明〕
Ⅰ 中米の貿易衝突とデジタルデータの越境移転
Ⅱ 中国の立法整備と立法の特徴
Ⅲ EUと米国の立法モデルと国際条約・協定の考察
Ⅳ 比較法的見地からの示唆と法改正の方向
Ⅴ むすびに
第11章 日本法から見た中国電子商取引法―消費者保護を中心に 〔松本 恒雄〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 電子商取引をめぐる日本法の状況
Ⅲ 広告
Ⅳ 契約
Ⅴ プラットフォーム提供者の義務と消費者に対する責任
Ⅵ 紛争解決
Ⅶ むすびにかえて―利用者の個人情報の保護