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事業会社によるスタートアップ投資の法実務をQ&A形式で解説
事業会社とスタートアップの両者の関係性を踏まえ解説。事業会社がスタートアップから一方的に利益を得る「ゼロサム」ではなく、フェアで持続可能な関係を構築するためになにが必要か。適切な契約、資本提携のあり方、知財戦略等について、各著者の専門性を活かしながら、ベストプラクティスを示す。
関口 尊成 日比谷中田法律事務所 弁護士
田附 周平 田附総合法律事務所 弁護士
山本 飛翔 法律事務所amaneku 弁護士
主要目次
第 1 章
事業会社によるスタートアップ投資の目的・意義
Q1 事業会社がスタートアップ投資を行うとどのようなメリットがあるので
しょうか。また、スタートアップ投資の目的や出資先スタートアップのス
テージに応じた留意点についても教えてください。(山本)
Q2 事業会社当社は初めてスタートアップ投資を行うのですが、そもそもス
タートアップとはどういう存在なのでしょうか。(山本)
第 2 章
事業会社によるスタートアップ投資の手法
Q3 スタートアップ投資の際のファンドの組成・投資ストラクチャーは複数あ
ると聞きました。それぞれのメリット・デメリット、投資ストラクチャーを
選択する基準を教えてください。(田附)
Q4 スタートアップに投資したいのですが、VCファンドへのLP出資だけでな
く、自社でCVCファンドを設立する手法があると聞きました。どちらの手法
を選ぶべきでしょうか。(田附)
Q5 スタートアップ投資のため、CVCファンドを組成し、スタートアップに
投資したいと考えています。金融商品取引法上どのような登録が必要ですか。
(田附)
Q6 CVCファンドを組成し、スタートアップに投資したいと考えています。
金融商品取引法上、適格機関投資家等特例業務の届出を行うことにより、金
融商品取引法上の登録が不要になると聞いたのですが、どのような制度か教
えてください。(田附)
Q7 スタートアップ投資を始めたいのですが、経験が乏しいです。そこで、ま
ずはリスクが限定されるLP出資を行って情報収集をしたいと思っています。
VCから、LPS契約を提示されたのですが、どのようにレビューすればよいで
すか。(関口)
第 3 章
スタートアップ投資の流れ
Q8 VCにGPに就いてもらう形でCVCファンドを組成することを考えています。
このような場合、投資先のスタートアップの選定から、投資の決定まで、
どのような流れになるのか教えてください。(田附)
Q9 スタートアップに出資したいのですが、その候補企業を探すことに苦労し
ています。スタートアップとの接点を確保するためには、どういった手段が
ありますか。また、各手段における留意点はありますか。(山本)
Q10 投資先となるスタートアップを選定する際、特に留意すべき点を教えて
ください。(田附)
Q11 スタートアップとしての出資を受けるため、スタートアップによるプレ
ゼンテーションや役員との面談が予定されていますが、どのようなことが行
われるのでしょうか。(田附)
第 4 章
スタートアップ投資の全体像
Q12 スタートアップは資本政策を重視していると聞きますが、資本政策とは
どのようなものでしょうか。また、株式や新株予約権による資金調達の際の
留意点も教えてください。(山本)
Q13 スタートアップ投資には、ラウンドやブリッジと呼ばれるつなぎのよう
な投資ステージがあると聞いたのですが、どのようなものですか。(関口)
Q14 スタートアップに出資する際の契約条件を検討する場合や、出資後の出
資先スタートアップとの連携において留意すべき点を教えてください。(山本)
第 5 章
秘密保持契約およびDD
Q15 事業会社とスタートアップが、秘密保持契約を締結する際に留意すべき
事項を教えてください。(山本)
Q16 秘密保持契約について、DDとの関係で、どのような点に注意すればよ
いのか具体的に教えてください。あわせて、タームシートについても教えて
ください。(関口)
Q17 今回の出資は 1 億円程度であるため、DDにそれほどコストをかけられません。
コストパフォーマンスよくDDするための方策を教えてください。(関口)
Q18 スタートアップで特に重要となるDD項目について、具体的な調査方法
を教えてください。(関口)
Q19 出資を検討しているスタートアップに対し、知財DDを行う際に気をつ
けるべきことを教えてください。(山本)
Q20 出資を検討しているスタートアップに対し、いわゆるFintech関連のDD
を行う際に気をつけるべきことや、よく問題となる事例を教えてください。
(田附)
Q21 当社からスタートアップへの出資に先立って行われるDDにおいて、取
引先との間の契約の開示を求めたところ、スタートアップから、当該取引先
との守秘義務を理由に、当社への開示に難色を示されたのですが、どのよう
に対応すればよいでしょうか。(関口)
Q22 スタートアップにおける公表されている不祥事、争訟等の事例があれば、
DDを行う際の参考にしたいので、教えてください。(関口)
第 6 章
バリュエーション
Q23 スタートアップ投資において、スタートアップのバリュエーションはど
のように算定するのですか。(関口)
Q24 スタートアップの企業価値の定量的な算定は難しいと聞いていますが、
実務では、数字だけでない定性的な要素も考慮するのでしょうか。(関口)
第 7 章
締結すべき契約、契約交渉
Q25 スタートアップ出資において、締結すべき典型的な契約はありますか。
参考になるひな型は公表されていますか。(関口)
Q26 当社が参加するラウンドには、そのラウンドで最も多額の出資をするVC
も参加しています。このVCがリード投資家としてスタートアップとの交渉を
リードするということのようですが、当社はどのような形で交渉に関与する
ことが想定されますか。(関口)
第 8 章
投資契約
Q27 投資契約の概要を教えてください。(関口)
Q28 投資する株式の種類で悩んでいます。普通株式でよいでしょうか。それ
とも優先株式にしたほうがよいでしょうか。(関口)
Q29 優先株式の概要を教えてください。(関口)
Q30 残余財産分配の優先とは何でしょうか。これにより優先株主はどのよう
な保護を受けられますか(関口)
Q31 当社が出資した後のラウンドで、当社よりも廉価な 1 株当たり価格で資
金調達が行われるのを防ぐため、優先株式の内容として、希釈化防止条項を
規定する予定です。希釈化防止条項にはいくつかの定め方があると聞いたの
ですが、詳しく教えてください。(関口)
Q32 スタートアップとの間の投資契約において、スタートアップからは、ど
のような要望が寄せられることが多いですか。(山本)
Q33 社内の決裁時の説明を容易にするため、投資契約において、できるだけ
網羅的な表明保証を規定したいのですが、出資先のスタートアップの抵抗感
が強いようです。双方の要請をどのようにバランスさせればよいものですか。
(関口)
Q34 当社が過去にスタートアップ投資した際の投資契約には、表明保証等の
違反が生じた場合に、スタートアップ・創業者株主に当社が引き受けた株式
の買取りを請求できるプットオプション条項が設けられていました。今回も
そのような条項を設けたいと希望したところ、スタートアップから、独禁法
上の問題があるとの指摘を受けました。こうした指摘にはどのように対応す
ればよいですか。(関口)
Q35 投資契約において、最恵待遇条項を規定することがあると聞きましたが、
最恵待遇条項とはどのようなものでしょうか。交渉にあたって注意すべきこ
とはありますか。(関口)
Q36 出資先候補のスタートアップと投資契約の交渉をしているのですが、出
資先スタートアップが大学から特許ライセンスを受けることを検討している
とのことで、ライセンス料支払いの目的での新株予約権を一定程度投資家の
承諾なしに発行させてほしいとの要望を受けました。当該要望の受入の可否を
検討するにあたって、スタートアップが、大学の特許ライセンスのライセンス
料を新株予約権で支払うことについて考え方や留意点を教えてください。(山本)
第 9 章
株主間契約および財産分配契約
Q37 株主間契約の概要を教えてください。(関口)
Q38 今回のラウンドの出資によりポストマネー(出資後)ベースで 10%の議
決権を取得します。このため、当社から役員を派遣したいと思いますが、留
意すべき事項を教えてください。(関口)
Q39 創業者株主が株式を自由に手放すのは困るので、創業者株主による株式
譲渡に制約を課すべく、株主間契約において、譲渡禁止等を規定すること検
討しています。どのようなアレンジがあるか教えてください。(関口)
Q40 財産分配契約の概要を教えてください。(関口)
Q41 株主間契約に規定される事前承諾権・取締役選任権、財産分配契約書に
規定されるみなし清算条項は、定款でも規定できるようですが、どちらで規
定すべきなのですか。(関口)
第 10 章
ロックアップ
Q42 今回はレイターでの出資ですが、東京証券取引所の要請でスタートアップ
との間でロックアップ契約を締結するよう求められています。ロックアップ
とは何ですか。(関口)
第 11 章
ブリッジファイナンス
Q43 米国ではConvertible Noteという手法があると聞きましたが、日本でい
うと、これに対応するのは、新株予約権付社債ですか。(関口)
Q44 新株予約権や優先株式を活用した資金調達の留意点の概要を教えてくだ
さい。(山本)
Q45 初期のフェーズのスタートアップへの出資において、みなし優先株式を
用いることがあると聞きましたが、みなし優先株式とはどういったものなの
でしょうか。その他の出資ストラクチャーとの異同やメリット・デメリット
を教えてください。(山本)
第 12 章
出資以外の取引
Q46 出資先スタートアップとの間で秘密保持契約を締結し、開示された情報
を踏まえて検討したところ、技術検証に進むこととなりました。技術検証契
約(Proof of Concept。以下「PoC」といいます)を締結する際に事業会社
として留意すべき事項を教えてください。(山本)
Q47 事業会社とスタートアップが、共同研究開発契約を締結する際に留意す
べき事項を教えてください。(山本)
Q48 スタートアップとの間の共同研究開発により、事業化の見込みがある成
果が創出されました。かかる成果物についての知的財産権はスタートアップ
に帰属させたのですが、事業会社とスタートアップが、事業化にあたって当
該成果物の利用関係について合意(ライセンス契約を含みます)をする際に
留意すべき事項を教えてください。(山本)
第 13 章
IPO
Q49 出資先スタートアップが上場準備に入るとの報告を受けました。上場準
備の大まかなスケジュールと全体像を教えてください。また、当社は出資先
スタートアップとの取引もあるのですが、かかる取引に関する留意点も教え
てください。(山本)
Q50 上場準備にあたっての労務問題の概要や対応の留意点を教えてください。(山本)
Q51 上場準備と知的財産の関係性や留意点について教えてください。(山本)
Q52 当社は上場準備中のスタートアップに出資し、取締役も一人派遣してい
ます。上場準備にあたっての株主総会・取締役会を適切に運営しなければい
けないと聞きました。上場準備期のスタートアップとしての株主総会・取締
役会の運営面での留意点を教えてください。(山本)
第 14 章
M&A
Q53 市場環境もあり、投資先のスタートアップにおいて、IPOが難しい見込
みです。そんな中、大手企業から創業者株主に対し、株式買取の意向が示さ
れたため、当社としてもその提案に賛同し、株式譲渡契約を進めたいのです
が、一部の少数株主が反対しています。買収候補先の担当者によると、100%
取得でないと社内決裁が取れないということです。どのようにして取引を進
めていけばよいですか。(関口)
Q54 M&Aしようとしているスタートアップが、役職員向けのストックオプ
ションを発行していました。この新株予約権について何らかの対応が必要で
しょうか。また、必要な場合、どういった処理が考えられますか。(山本)
Q55 スタートアップの買収を検討していますが、売主・買主間で、買収価格につ
いての目線が合いません。どのように調整すればよいでしょうか。(関口)
第 15 章
表明保証保険
Q56 最近のM&A実務では表明保証保険が用いられることが増えてきました
が、スタートアップの買収に際しても利用可能なのでしょうか。(関口)
第 16 章
海外のスタートアップ投資
Q57 米国やイスラエルのスタートアップ投資は、日本のものと比べて、どの
ような特徴があるでしょうか。(関口)
Q58 米国やイスラエルのスタートアップ投資について、CVCとして、特に留
意すべき事項を教えてください。(関口)
Q59 シリコンバレーのスタートアップ企業から、ブリッジでの出資を求めら
れているのですが、通常のラウンド出資とは何が違いますか。日本の規制上
何か気を付けるべきことはありますか。(関口)
別紙(経産省・留意事項に掲載されたタームシートを一部加工して筆者が
作成したもの)
事項索引