契約業務の実用知識〔第３版〕

契約実務担当者必携の「考えながら読み進める」実務指南書

経験豊かな法務担当者が、契約書の作成・審査をはじめとする実務上の知見をあますところなく披露する、定番書籍の最新版。最新の法制度、裁判例、文献を参照しつつ、契約実務担当者の心得にも触れながら、実務の真髄に迫る。

第1章　契約書の一般的知識
 Ⅰ　契約書の必要性（契約書の機能）
　　1　契約と契約書
　　2　契約書作成の目的
　　3　証拠力（書証）
　　4　契約書と要件事実
　　5　各種手続に必要となる書面
 Ⅱ　契約締結に至るまでの流れ
  　 1　ヒアリング   
　　2　相手方との交渉   
　　3　交渉過程の記録   
　　4　事業部門と法務部門との関係 
 Ⅲ　契約書の書式（構造）
　　1　表題（タイトル）
　　2　前文
　　3　本文
　　4　後文
　　5　日付
　　6　署名欄
　　7　用語等の使い方
　　8　契約締結の際の注意事項
　　9　一方当事者が作成する契約書
 Ⅳ　契約書作成時の留意事項
　　1　任意規定と強行規定
　　2　違法な契約条件の排除
　　3　契約の効力発生の有無（効力発生段階）
　　4　ひな型の利用
　　5　契約書と税務
　　6　契約当事者
　　7　締結権限者
　　8　社内決裁
 Ⅴ　契約締結の際の注意事項
　　1　社内決裁手続
　　2　契約署名者（サイナー）
 Ⅵ　契約書の修正方法
　　1　間接法
　　2　直接法
 Ⅶ　契約書の保管・管理等
　　1　契約書原本の保存（保管・管理）
　　2　印章管理
 Ⅷ　その他契約書に関する知識等
　　1　契約作成時の注意点
　　2　契約内容の変更――変更覚書
　　3　契約の終了（合意解約・期間満了）

第2章　契約の各条項
 Ⅰ　一般条項
  　 1　目的
　　2　契約期間（有効期間）
　　3　解除条項
　　4　管轄（合意管轄）
 Ⅱ　リスク管理条項――契約書とリスク管理
　　1　債務履行関連
　　2　取引先の信用不安・倒産対応等
　　3　業界に特有な条項――ソフト・ロー・業界内での一般条項（業法等）
 Ⅲ 　英文契約から由来する条項――英文契約と和文契約との融合  
　　1　前文（Premises，Recitals）  
　　2　定義（Definitions）  
　　3　表明保証（Representations and Warranties）条項  
　　4　完全合意（Entire Agreement）条項  
　　5　書面による変更（amendment）条項  
　　6　譲渡禁止（Non Assignment）条項  
　　7　分離独立条項（Severability）  
　　8　存続条項（survival）  

第3章　各種契約書
 Ⅰ　売買契約
　　1　売買基本契約（継続的売買契約）
　　2　不動産売買契約
　　3　その他費用等
 Ⅱ　業務委託契約
　　1　一般的な条項
　　2　業務委託契約をめぐる諸問題
 Ⅲ　秘密保持契約（NDA）
　　1　秘密情報の定義（秘密情報の範囲・対象）   
　　2　秘密保持義務の範囲――開示先の明確化   
　　3　秘密保持期間   
　　4　第三者への開示の扱い
　　5　知的財産の取扱い（帰属問題）  
　　6　存続条項（survival clause）   
　　7　秘密保持契約の効力

第4章　契約書と印紙税
 Ⅰ　印紙税   
　　1　課税文書   
　　2　非課税文書 
　　3　不課税文書   
　　4　印紙税法における「契約書」
 Ⅱ　契約書の課税判断  
　　1　文書に記載されている個々の内容についての判断   
　　2　仮契約書，予約契約書等  
　　3　文書の所属の決定 
　　4　記載金額の判断
　　5　課税文書の判断
 Ⅲ　課税判断の具体例
　　1　業務委託（基本）契約書
　　2　売買基本契約書（取引基本契約書）  
　　3　期間延長の合意書・覚書   
　　4　変更覚書
　　5　不課税の契約書例
 Ⅳ　その他
　　1　消印
　　2　過怠税   
　　3　印紙と契約の効力  
　　4　印紙税の負担   
　　5　印紙税が分からない場合
おわりに ――契約に関する一考察（私見） 
　　1　契約業務の心構え
　　2　契約法務の能力向上のために
　　3　AIと契約法務