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- 株式会社の資本制度の研究
【お知らせ】
2025年9月5日に発売予定です。
詳細
資本制度の発展過程を詳細に検証し資本制度の将来の在り方を検討する
比較法的考察を基軸とし、資本充実の原則、資本維持の原則で問題とされてきた状況、目的を明らかにしつつ、解釈論・立法論を試み、今日の資本制度の全体像を再提示し、残された課題を提示する。
中筋 智規 同志社大学法学部助教
主要目次
序章
序
第1節 現状
第2節 検討対象
第3節 本稿の構成
第1章 アメリカ法
第1節 法定資本概念の生成
第1款 イングランド配当制限の継受
第2款 利益型配当制限の展開
第3款 法定資本概念の形成
第4款 物的資本から数的資本への転換
第2節 法定資本概念の展開
第1款 株式と資本の分離と表示資本概念の登場
第2款 会社法における配当制限の展開
第3款 法定資本概念の機能
第3節 配当制限の法定資本からの離脱
第1款 法定資本に代わる配当制限の諸類型
第2款 詐害譲渡法による配当制限
第3款 アメリカ法における配当制限の構造
第4節 配当制限を巡る議論
第1款 法定資本の機能不全
第2款 法定資本に代わる制度の諸提案
第3款 衡平法上の支払不能基準の解釈を巡る議論
第4款 議論の分析
第5節 アメリカにおける現物出資規整
第1款 目的財産の評価
第2款 救済手段
第3款 小括
第2章 ヨーロッパ法
第1節 資本制度の発展史
第1款 ドイツにおける資本制度の原像
第2款 第二会社法指令とヨーロッパの資本制度
第3款 有限会社における資本制度
第2節 資本制度の意義
第1款 基本資本の本質
第2款 資本充実の原則と現物出資に関連する諸問題
第3款 株式法における資本維持の原則の分節化
第4款 資本制度の全体像
第5款 小括
第3節 資本制度の改革議論
第1款 資本制度の改革に向けた議論の背景
第2款 資本制度の改革
第3款 分析と示唆
第4款 小括
第4節 資本制度の展開と変容
第1款 ドイツ資本制度の法制度的転回
第2款 EUおよび各構成国における資本制度の転回
第3章 日本法
第1節 比較法的考察
第1款 アメリカ法の検討
第2款 ヨーロッパ・ドイツ法の検討
第3款 両法系の比較による考察
第2節 日本における資本制度
第1款 歴史的転回
第2款 資本における法と会計の交叉
第3款 検討
第3節 資本充実の原則の再検討
第1款 現行法の分析
第2款 現物出資規整の目的
第3款 検討
第4款 小括
第4節 資本維持の原則の再検討
第1款 現行法の分析
第2款 配当制限の従来の解釈論と立法論
第3款 配当制限の制度設計
第4款 検討
結章
第1節 結論
第1款 資本原則の再検討の結果
第2款 資本制度の意義
第3款 債権者保護の法理
第4款 法人理論との接合
第2節 残された課題
第1款 現物出資規整の潜脱に関連する諸問題
第2款 支払能力基準の精緻化
第3款 「隠れた」剰余金配当の法理