SECRETS
サイバースパイ時代の情報資産管理［原著第2版］

競争優位の核心、営業秘密管理の最前線を米国企業の実例に学ぶ

新技術、事業計画、データ分析から抽出された知見など、企業価値の源泉ともいえる情報の管理について、国際的専門家が米国企業の実例を基に優位性確保とリスク回避の指針を示す。日本企業の情報管理を一段上へ引き上げる解説書、待望の邦語訳。

服部 誠　阿部・井窪・片山法律事務所　弁護士
宮崎 綾　阿部・井窪・片山法律事務所　弁護士
高岸 亘　阿部・井窪・片山法律事務所　弁護士

第1章　インターネット時代における秘密 
　オープン・イノベーションとグローバルサプライチェーン
　インターネット
　モバイルデバイス： USBキー、ラップトップ、タブレット、スマートフォン
　従業員：依然として最大の損失源
　コーポレートガバナンス

第2章　営業秘密とは？ 
　蚕を飼う
　ヴェネツィアへの封じ込め
　アメリカの産業革命：営業秘密の窃盗が原因？
　商業秘密とコモンロー
　営業秘密のダークサイド
　秘密を保護できるのはなぜか

第3章　情報の所有者は誰か 
　所有権の基本ルール
　顧客情報
　アイデアに対する従業員への補償

第4章　法律はどのように営業秘密を保護するのか
　秘密保持義務違反に関する新たな基準
　営業秘密の不正利用
　営業秘密と他の知的財産保護形式との比較

第5章　情報資産の管理
　計画の策定
　情報ガバナンスは取締役会レベルの懸念事項
　保護計画のモデル
　特に重点を置く領域
　部外者との協働
　リモートでの秘密管理
　秘密情報の商業化

第6章　契約
　従業員
　コンサルタントと独立請負業者
　ベンダー
　顧客と販売代理店
　コラボレーションとジョイントベンチャー
　秘密保持契約の管理

第7章　スパイ活動と競合他社の情報 
　経済スパイ活動
　競合他社の情報
　リバースエンジニアリング

第8章　コンタミネーションの回避 
　従業員の雇用
　コンサルタントと請負業者
　グループでの採用：「襲撃（raiding）」
　他者が所有する情報の管理を引き受ける
　M&A
　募集していないアイデアや発明
　情報コンタミネーションを発見した場合
　経営陣の責任

第9章　競争のために退職する従業員 
　雇用主の視点
　退職する従業員の視点

第10章　紛争と訴訟 
　営業秘密訴訟
　原告の考慮事項
　被告の考慮事項

第11章　秘密と政府 
　連邦政府と営業秘密の執行
　政府への秘密の開示
　政府による秘密の開示

第12章　情報の窃盗犯罪
　刑事手続
　連邦経済スパイ法
　刑事訴追の長所と短所
　刑事手続に巻き込まれた場合の対応方法
　企業の刑事責任

第13章　グローバル市場の秘密
　国際ビジネスにおける新たなセキュリティリスク
　営業秘密の執行は世界各国で異なる
　グローバルな営業秘密保護の調和に向けた取り組み
　海外における情報保護のための実践的提案