法務担当者のためのもう一度学ぶ民法(契約編)〔第3版〕


法務担当者のためのもう一度学ぶ民法(契約編)〔第3版〕

田路 至弘・齋藤 弘樹 著


A5判並製/280頁
ISBN:978-4-7857-3125-0

定価:3,080円 (本体2,800円+税)

発売日: 2024年12月

在庫: 在庫あり

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詳細

契約実務に役立つ、民法を体系的に理解するための基本書

ビジネス社会で経験する具体的な事例をもとに民法の知識を整理するための「民法再入門」。契約実務を時系列的に並べて段階ごとに解説を加えることで、民法の横断的な理解を助ける。電子契約をはじめとするリーガルテック、債権法改正により新設された定型約款制度、民事訴訟法改正等を踏まえた第3版。

田路 至弘 岩田合同法律事務所 代表パートナー弁護士
齋藤 弘樹 岩田合同法律事務所 パートナー弁護士


【関連セミナー情報】

2025年2月13日(木)に本書籍の編著者によるセミナー「契約実務から民法を学ぶ~近時の電子契約等リーガルテックも踏まえた民法の体系的思考プロセスを養成~」を開催します。ぜひ書籍とあわせてご受講をご検討ください。

主要目次

第1章 企業法の体系と民法 
 Ⅰ 体系的に把握せよ
 Ⅱ 企業法の体系
  1 広大な法環境
  2 企業内部の法
  3 企業外部の法(物権と債権の発想)
  4 企業外部の法の分類と契約法関係
  5 企業外部の法と物権的権利関係
  6 業 法
 Ⅲ 法律を網羅的に知る方法
  1 問題解決に必要な法知識
  2 関連法規をどうやって押さえたら良いか――2つの簡単な方法
  3 法的問題の考え方の指針
 Ⅳ 企業取引に関する法体系
  1 契約の問題か否か
  2 解釈の問題か法律の問題か
 Ⅴ 本書の構成(取引法の体系)

第2章 契約締結前の法律関係(信義誠実の原則の問題) 
【設 問】
 Ⅰ イントロダクションと設問の考え方
 Ⅱ なぜ契約を締結するのか
  1 契約締結の目的(利益確定とリスクヘッジ)
  2 契約と債権の区別(民法の体系)
 Ⅲ 契約はいつ成立するのか
  1 黙示の意思表示
  2 契約成立前後の3段階
 Ⅳ 契約の準備段階の責任
  1 信義誠実の原則
  2 契約準備段階の情報提供義務
  3 契約交渉の不当破棄による責任
 Ⅴ 契約交渉段階での実務
  1 作成文書(MOU,LOI 等)
  2 契約書のドラフティング
  3 契約交渉
 Ⅵ 設問の考え方
  1 設問1について
  2 設問2について

第3章 契約の締結――意思表示と代理(民法総則の問題)
【設 問】
 Ⅰ イントロダクションと設問の考え方
 Ⅱ 意思表示
  1 契約の成立要件
  2 法律行為とは
  3 意思表示の瑕疵
  4 意思表示の形成過程と詐欺・錯誤
  5 瑕疵ある意思表示のその他の類型(心裡留保,虚偽表示)
  6 意思表示の瑕疵と実務上の展開
  7 意思表示の到達と契約の成立
  8 意思表示の撤回
  9 申込みの誘引
  10 意思表示の修正
  11 電磁的方法による契約締結と申込み・承諾
  12 意思表示全般(民法の体系)
 Ⅲ代 理
  1 代理一般
  2 企業(法人)の代理人
  3 表見代理,表見代表
  4 企業外部の代理人
  5 代理人と契約する場合の注意事項
 Ⅳ 設問の考え方
  1 設問1について
  2 設問2について

第4章 契約の解釈(契約総論の問題)
【設 問】
 Ⅰ イントロダクションと設問の考え方
 Ⅱ 契約と法律・慣習の関係
  1 契約と法律の関係
  2 民商法と慣習の関係
  3 商慣習とは
 Ⅲ 法律と契約の交錯
  1 ポイントその1(同時履行)
  2 ポイントその2(危険負担)
  3 ポイントその3
   ⑴ 典型契約総論
   ⑵ 裁判官の思考方法
   ⑶ 委任か請負か
   ⑷ 売買か請負か
   ⑸ 契約不適合責任
 Ⅳ 契約書の条項が無効になる場合
  1 公序良俗違反
  2 強行規定違反
  3 権利の濫用
  4 事情変更の原則
 Ⅴ 契約書の文言の解釈(信義則)
 Ⅵ 契約書の作り方
  1 ドラフトの基本
  2 ドラフト作成の注意事項
  3 英米流契約書の使えるテクニック
   ⑴ なぜ英米法では契約書が長いのか
   ⑵ 契約書の前文
   ⑶ Rep & Warranty の効用
  4 契約書の形式に関するポイント
 Ⅶ 定型約款とその変更
  1 民法改正によって民法典に登場した「定型約款」とは?
  2 定型約款の特徴
  3 定型約款の変更に関する注意事項
 Ⅷ リーガルテックによる契約実務のアシスト
  1 リーガルテックの種類
  2 電子契約システム
  3 AI による契約書作成・レビュー支援サービス
  4 契約書の作成・交渉支援プラットフォーム
  5 契約書管理システム
 Ⅸ 設問の考え方
  1 設問1について
  2 設問2について

第5章 債権の効力と消滅(債権総論の問題)
【設 問】
 Ⅰ 債権の発生
  1 イントロダクション
  2 債権に関する民法の規定
 Ⅱ 債権の本来的効力(債務不履行責任)
  1 概 要
  2 債務不履行の要件
  3 債務不履行と不法行為
  4 因果関係
  5 帰責事由
  6 過失相殺
  7 履行遅滞
  8 履行不能
  9 不完全履行
  10 金銭債務の特則
  11 免責約款
  12 損害賠償額の予定
 Ⅲ 多数当事者の債権関係
  1 概 要
  2 連帯債務
  3 保 証
 Ⅳ 債権譲渡
  1 概 要
  2 債権譲渡の対抗要件(その1 債務者対抗要件)
  3 債務者の抗弁
  4 債権譲渡の対抗要件(その2 第三者対抗要件)
  5 譲渡担保とは
  6 債権譲渡の登記制度
  7 債務引受
 Ⅴ 債権の対外的効力
  1 債権者代位権
  2 詐害行為取消権
 Ⅵ 設問の考え方
  1 設問1について
  2 設問2について

第6章 取引の終了
【設 問】
 Ⅰ イントロダクションと設問の考え方
 Ⅱ 債権の消滅
  1 債権の消滅原因
  2 弁 済
   ⑴ 弁済とその問題点
   ⑵ 弁済の提供
   ⑶ 弁済の提供の重要性
   ⑷ 弁済の場所および時間
   ⑸ 履 行 期
   ⑹ 受領権者としての外観を有する者に対する弁済
   ⑺ 供 託
  3 相 殺
   ⑴ 相殺と類似制度
   ⑵ 法定相殺
   ⑶ 倒産と相殺
 Ⅲ 契約の終了
  1 終了原因
  2 期間の満了
   ⑴ 契約期間の長短の得失
   ⑵ 自動更新条項のわな
   ⑶ 継続的契約の解消
  3 約定解除
   ⑴ 解除条項
   ⑵ 倒産手続と約定解除
  4 法定解除
   ⑴ 履行遅滞による解除
   ⑵ 無催告解除
  5 合意解除
 Ⅳ 設問の考え方
  1 設問1について
  2 設問2について

第7章 契約を巡る紛争解決(裁判と執行の問題) 
【設 問】
 Ⅰ イントロダクションと設問の考え方
 Ⅱ 紛争解決に関連する契約条項
 Ⅲ ADR
  1 仲 裁
  2 斡旋・調停
  3 斡旋・調停の特殊用途での利用
 Ⅳ 裁判所の手続
  1 債務名義とは
  2 訴訟手続
   ⑴ 訴訟の基本構造
   ⑵ 当事者の申出による期間が法定されている審理の手続
  3 民事訴訟手続の IT 化等
   ⑴ オンライン提出,ウェブ会議による期日
   ⑵ 訴訟記録の電子化,閲覧の仕組み(閲覧のハードルの低下)
  4 要件事実と契約
  5 金銭債権の強制執行の流れ
 Ⅴ 仮差押え
  1 仮差押手続の概要
  2 仮差押えの要件
  3 仮差押えの審理
 Ⅵ 仮処分
  1 仮処分の概要(仮差押えとの相違)
  2 仮処分の実際
  3 仮処分の応用
 Ⅶ 第7章のまとめ
 Ⅷ 設問の考え方
  1 設問1について
  2 設問2について

事項索引

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